CCNA学習113日目|OSI参照モデル と TCP/IPモデル(第1回)全体概要

CCNA学習用のOSI参照モデル7層とTCP/IPモデル4層の対応関係、およびカプセル化の流れを図解したアイキャッチ画像 資格学習ログ

今回は、ネットワークの基礎の基礎ともいえる OSI参照モデル と TCP/IPモデル を、改めて学び直したいと思います。CCNAの学習を進めていると、IPアドレス、MACアドレス、TCP、UDP、ルーティングなど、いろいろな用語が出てきますが、それらが「どの役割で」「どの層に属しているのか」を整理するために、この2つのモデルはとても大切です。

最初は少し抽象的に感じるかもしれませんが、全体像をつかんでおくと、その後に出てくる各トピックがかなり理解しやすくなります。今回はまず、OSI参照モデルの7層、TCP/IPモデルの4層、両者の対応関係、そしてカプセル化の流れまでを全体的に整理していきます。

1. OSI参照モデルとは

OSI参照モデルとは、通信の流れを7つの層に分けて考えるための基準です。
実際の通信そのものがOSIモデル通りにそのまま動いているというより、「通信を理解しやすくするための整理棚」 のようなものと考えるとわかりやすいです。

第7層 Application

ユーザーが直接触れるアプリケーションに近い世界です。
Web閲覧やメールなど、「利用者が使うサービスの入口」にあたる層として考えると理解しやすいです。

第6層 Presentation

データ形式の変換、圧縮、暗号化、復号などを扱う層です。
相手に正しく読める形へ整える役割を持つ層、と考えるとイメージしやすいです。

第5層 Session

通信の開始、維持、終了など、会話の管理を担当する層です。
「通信のやり取りを始めて、続けて、終わらせる」管理役のような存在です。

第4層 Transport

TCPやUDPが属する層です。
データを相手までどう届けるか、信頼性を重視するのか、速度を重視するのか、そしてポート番号による仕分けなどを扱う層です。

第3層 Network

IPアドレスとルーティングの世界です。
どこへ届けるかを住所のように判断し、異なるネットワーク間をまたいで転送していく層です。ルータが活躍するのはこの層です。

第2層 Data Link

MACアドレス、フレーム、スイッチングなどを扱う層です。
同じネットワーク内で、どの機器に届けるかを考える近距離の配送役のような層です。

第1層 Physical

電気信号、光信号、ケーブル、コネクタなど、物理的な伝送部分を扱う層です。
最終的にデータを実際の信号として流す、もっとも下の土台となる層です。

2. TCP/IPモデルとは

TCP/IPモデルは、実際のネットワーク通信をより実用的に整理するモデルです。
CCNA学習では一般的に、これを Application、Transport、Internet、Network Access の4層として学ぶことが多いです。

OSI参照モデルが「細かく分けて理解するためのモデル」だとすれば、TCP/IPモデルは「実際の通信でよく使う形にまとめたモデル」です。つまり、OSIは理論寄り、TCP/IPは実務寄りの整理だと考えると覚えやすいです。

3. OSIとTCP/IPの対応関係

OSI参照モデルの7層とTCP/IPモデルの4層の対応関係を示した図。Application、Transport、Internet、Network Accessへの整理を比較して解説
OSI参照モデルの7層とTCP/IPモデルの4層を対応づけて、通信の全体像を整理した図です。

OSI参照モデルとTCP/IPモデルは、層の数が違います。
OSIは7層、TCP/IPは4層なので、1対1で完全に並ぶわけではありません。ただ、役割で見ていくと対応関係はかなりきれいに整理できます。

たとえば、OSIの第7層 Application、第6層 Presentation、第5層 Session は、TCP/IPではまとめて Application層 に入ります。OSIの第4層 Transport は、TCP/IPでも Transport層 に対応します。OSIの第3層 Network は、TCP/IPの Internet層 に対応し、OSIの第2層 Data Link と第1層 Physical は、TCP/IPの Network Access層 としてまとめて考えられます。

この対応関係を理解しておくと、「TCPは第4層」「IPは第3層」「MACは第2層」といった知識がバラバラにならず、1つの全体像として結びついて見えてきます。さらに、現代のインターネットはTCP/IPモデル寄りで動いていても、障害切り分けや基礎理解にはOSIモデルが今でもとても役立ちます。

4. Encapsulation(カプセル化)とは

Encapsulation(カプセル化)とは、送信側でデータが上位層から下位層へ 降りるたびに、その層に必要な情報が付け足されていくことです。

たとえば、アプリケーションで作られたデータに、トランスポート層でTCPやUDPの情報が付き、その次にネットワーク層でIPヘッダーが付き、さらにデータリンク層でMACアドレスなどの情報が加わります。こうして「必要な宛先情報を少しずつ足しながら」相手へ送れる形にしていくのが、カプセル化のイメージです。

逆に受信側では、下位層から上位層へ向かって、それらの情報を順番に外していきます。これが Decapsulation(非カプセル化) です。送信側は包み、受信側は開ける、という流れで考えるとかなり理解しやすくなります。

アプリケーション層から物理層まで、TCP/UDPヘッダー、IPヘッダー、MACヘッダーが追加されてSegment、Packet、Frameへ変化するカプセル化の流れを示した図
送信側でデータに必要な情報を順に付加していく、カプセル化の流れを図で整理したもの

5. 初学者向けの超重要イメージ

このあたりは言葉だけで覚えると難しいのですが、荷物の配送にたとえるとかなりわかりやすくなります。
Application層は「荷物の中身を作る」ところ、Transport層は「どの部屋・どのアプリ宛てかまで整理する」ところ、Network層は「どの住所に送るかを決める」ところ、Data Link / Physical層は「実際の道路やトラックで運ぶ」ところです。

このイメージを持っておくと、IPアドレスとMACアドレスの違い、TCP/UDPの役割、ルータとスイッチの違いなども後から整理しやすくなります。いきなり全部を厳密に暗記しようとするより、まずは 「どの層が何を担当しているか」 をつかむことが大切だと感じます。

まとめ

今回あらためて整理したかったのは、OSI参照モデルとTCP/IPモデルが、ネットワーク通信を理解するための地図のような存在だということです。
OSI参照モデルは7層で細かく整理する理論的な枠組みで、TCP/IPモデルは4層で実務寄りに整理したモデルです。そして、通信データは上位層から下位層へ進む中で必要な情報が追加され、相手側では逆に取り外されながら処理されていきます。

CCNA学習では、どうしても個別の用語を先に覚えがちですが、こうした全体像が頭に入っていると、今後学ぶIP、TCP/UDP、VLAN、ルーティング、ACLなどの内容もかなり理解しやすくなります。今回は第1回として全体概要を整理しましたが、次回以降は各層の役割や代表プロトコルをもう少し具体的に見ていきたいと思います。

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