夏休み期間中の土日は、小学校3年生の息子と妻と3人で出掛ける機会が多いです。帰るとクタクタで、なかなか学習が進まない日もありますが、それでも少しずつ続けていきたいと思います。今回は新しい単元として、まずは IPv6の全体像 を整理してみました。
IPv6とは何か
IPv6は Internet Protocol version 6 の略で、IPv4の後継となるIPアドレス体系です。IPv4と同じく機器を識別して通信先を決めるための仕組みですが、アドレス長が長くなっていることに加えて、表記方法やアドレス種別、通信の考え方にも違いがあります。

IPv6アドレスの基本形
IPv6アドレスは、16進数を使った8組のブロックをコロン(:)で区切って表記し、全体で128ビット になります。たとえば 2001:db8:1234:5678::1 のような形で表されます。IPv4に慣れていると最初は長く見えますが、まずは「16進数」「コロン区切り」「128ビット」という3点を押さえると入りやすいと思います。
prefixとは何か
IPv6では、どこまでがネットワーク部なのかを示すために prefix length を使います。たとえば /64 であれば、先頭64ビットがネットワーク部であることを意味します。ここはIPv4のサブネットマスクに近い考え方ですが、IPv6では「アドレス本体」と「どこまでがネットワーク部かを示す prefix」をセットで見る意識が大切です。つまり、2001:db8:1234:5678::1 がアドレスの値で、/64 はその中のどこまでがネットワーク側かを示す情報です。
IPv6の主要アドレス種別
IPv6で最初に押さえたい主要なアドレス種別は、Global Unicast、Unique Local、Link-Local の3つです。
Global Unicast は、インターネット上で到達可能な一般的なIPv6アドレスです。
Unique Local は、IPv4のプライベートアドレスに近い位置づけで、組織内や閉じたネットワークで使います。
Link-Local は、同じリンク内だけで使うアドレスで、隣同士の通信や近隣探索などに使われます。
特にLink-Localアドレスは、単に「ローカル用」というだけでなく、Neighbor Discovery や自動設定でも使われる大事な存在です。グローバルなアドレスがなくても、同一リンク上ではLink-Localを使って通信できる、という点はIPv6らしい特徴のひとつだと感じます。
Multicast と Anycast
IPv6では、アドレス種別だけでなく、通信の届け方 の考え方も大切です。
Multicast は、特定のグループ全員に届ける宛先で、いわば 一対多 の考え方です。
一方の Anycast は、同じアドレスを持つ複数候補のうち、最も近い1台へ届く 宛先です。つまり、Anycastは 一対最寄りの一台 と捉えると分かりやすいです。
今回のキャプチャでも、Multicastはグループメンバー全員へ届けるイメージ、Anycastは最寄りの1台が受け取るイメージとして整理されていて、とても理解しやすい図になっていました。

IPv6ではbroadcastを使わない
IPv6では、broadcast は使わない のが基本です。Ciscoの資料でも、IPv6ではブロードキャストアドレスは使われず、代わりに multicast が使われると説明されています。理由としては、ブロードキャストはリソース消費が大きく、必要のない相手にも一斉送信してしまうためです。
そのためIPv6では、「全員にばらまく」のではなく、必要なグループに対して multicast する という考え方になります。ここはIPv4との違いとして、最初のうちに押さえておくと整理しやすい部分だと思います。
Modified EUI-64とは何か
Modified EUI-64 は、MACアドレスをもとにしてIPv6の interface ID を作る考え方です。48ビットのMACアドレスをもとに、中央へ FFFE を挿入し、U/Lビットを調整することで64ビットのinterface IDを作ります。細かなビット操作まで最初から暗記する必要はなくても、「MACアドレスを加工してIPv6の下位部分を自動生成する考え方」として押さえると入りやすいです。この部分については次回以降、詳しく学習していこうと思います。
今回のまとめ
今回あらためて整理してみて、IPv6は単に「IPv4より長いアドレス」ではなく、表記方法・prefix・アドレス種別・通信の考え方 まで含めて理解することが大切なのだと感じました。まずは、128ビットの基本形と /64 のようなprefix、そして Global Unicast / Unique Local / Link-Local の違いを押さえることが入口になります。
さらにIPv6では、broadcastを使わずにmulticastを使うこと、最寄りの1台へ届けるanycastがあること、そしてModified EUI-64のような自動生成の考え方があることも特徴です。今回は全体像の整理ですが、このあたりを土台として次回以降にアドレス設定や近隣探索の話へ進むと、かなり理解しやすくなりそうです。


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