【第2回】逃げてきたのか、遠回りだったのか― 48歳、ミッドライフクライシスとキャリアの再定義 ―

48歳の男性が分かれ道に立つ姿。ミッドライフクライシスとキャリア選択を表すイメージ。 人生設計・キャリア戦略

第1回では、
「焦り」と「立場の不安」について正直に書きました。

今回は、もっと核心の話です。

私のこれまでの人生は、
逃げの連続だったのか。
それとも、必要な遠回りだったのか。


模型業界を離れた決断

新卒で入った模型関係の会社。
好きなことを仕事にできた日々は、本当に楽しかった。

けれど、7年目。
仕事上の大きな失敗。
そして「この業界に居続けて本当に大丈夫なのか」という不安。

私は会社を辞めました。

あの決断は、
挑戦だったのか。
それとも逃避だったのか。

正直、長い間答えが出ませんでした。


派遣という立場と、心のどこかの劣等感

29歳から現在まで、派遣社員として働いています。

仕事は真面目にこなしてきました。
現場にも評価していただいていると思います。

でも――

派遣という立場。
同年代と比べれば、決して高くない年収。
責任ある役職に就いているわけでもない。

どこかでずっと、

「自分はキャリアを積み上げられていないのではないか」

という感覚がありました。


迷走の時代

正直に書きます。

ネットワークビジネスにも手を出しました。
自己啓発セミナーにも深くのめり込みました。
結果、多額の借金を抱えたこともあります。

あの頃は、
「何かを掴みたい」
「今の自分を変えたい」
その一心でした。

うまくいかなかった経験も、数えきれないほどあります。

借金の話は、またいつかきちんと書きたいと思います。


それでも、得たものはあった

模型業界を離れ、

クレジットカード会社、印刷会社、
ラーメン屋、カレー屋、ダイニングバー、
消費者金融のコールセンター、清掃、マッサージ。

そして、ピースボートでの世界一周。

スキルはバラバラかもしれません。
一貫性はないかもしれません。

でも、

“人を見る力”
“現場を感じる感覚”
“組織の歪みを察知する直感”

これらは、間違いなく積み上がっています。


同じ場所に留まることへの違和感

数年前、
かつて勤めていた模型店に立ち寄りました。

後輩が、10年以上同じ店舗で働いていました。

彼を否定する気はまったくありません。
一つの道を続ける強さは尊い。

けれど、私にはどうしても――

「同じことを10年続ける」
という生き方が、合いませんでした。

変化がないことは、
私にとっては“安定”ではなく“停滞”に感じてしまう。


逃げだったのか?

ミッドライフクライシスの本質は、
過去の選択を疑うことだと思います。

「もしあのとき辞めなければ」
「もしあのとき踏みとどまっていれば」

でも今、こう思えるようになりました。

あの選択がなければ、
今の私はいません。

ITの世界にも入っていない。
学び直しもしていない。
模型業界に“違う形で戻りたい”という発想もなかった。


遠回りだった。でも、必要だった。

私は逃げたのかもしれない。

でも、
逃げた先で、私は生き延びました。

失敗も、借金も、遠回りも、
全部ひっくるめて、今の私の材料です。

ミッドライフクライシスは、
過去を否定する時間ではなく、

過去を再定義する時間なのかもしれません。


次回予告(第3回)

では、これからどうするのか。

模型業界への未練。
ITコンサルという選択。
「価値を持って戻る」という覚悟。

第3回では、
“これからの10年”について書きます。

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