負けるにしても、負け方があると思った話

見積書を前に、仕事の進め方や判断について静かに考え込むビジネスパーソンのデスク風景 業務改善・IT戦略メモ
価格で負けることが分かっていても、向き合い方まで手放す必要はない。

仕事で対応している案件について

現在、関西某所にある工場向けに、無線LAN環境の構築提案を行っています。
当該ユーザーには既存のベンダーがおり、今回はそのベンダーとの相見積もりという形になっています。

営業からの情報によると、提示されている価格差は約60万円ほど。
残念ながら、自社の見積金額の方が高い状況です。

どこまで価格を下げられるのか

既存ベンダーとの価格差が約60万円。
業務委託をお願いする構築ベンダーや、機器を調達するサプライヤーと価格交渉を行ったとしても、
正直なところ、60万円もの価格低減はかなり厳しいというのが現実です。

仮に自社の稼働費を削って調整したとしても、
利益率が大きく下がり、薄利になってしまいます。
会社としても、簡単に判断できる状況ではありません。

どう対応するか

価格面での勝ち目が薄く、ほぼ「負け」が見えている状況の中で、
上司から出てきた言葉は意外なものでした。

「負けるにしても、負け方がある」

その上で、チームとしての方針として、次の2案が示されました。

① 高い金額のまま、「お断り見積書」として提示する
② ベンダー・サプライヤーと価格交渉を行い、可能な限り減額した上で、
  金額の妥当性を丁寧に説明する

同じ「負け」でも、全く違う

①を選択した場合、
価格面で負けるのはもちろん、
ユーザー側には「雑な見積書を出された」という印象を与えてしまうかもしれません。

一方で②の場合、
たとえ最終的に価格で負けたとしても、
見積書提出までに行ったベンダーやサプライヤーとの交渉プロセス、
そして「なぜこの金額になるのか」という妥当性の説明を通じて、
こちらが誠実に対応したことは伝わるのではないかと思います。

単なる価格勝負ではなく、
「良質なソリューションを提供するための適正な金額」であることを、
きちんと説明する姿勢が重要なのだと感じました。

その先につながるもの

今回は価格面で「負けた」としても、
これまでの誠実な対応が評価され、
将来、別の案件で声を掛けていただける可能性もあるかもしれません。

人は理屈だけで判断する生き物ではなく、
感情や印象が大きく影響する場面も多々あります。

将来、ITコンサルタントになったとき、
今回の教訓を忘れず、
一人ひとりのお客様と真摯に向き合っていきたいと思います。

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